今日は塾の講師について、とりわけ中学受験の塾の先生について思う事です。
塾講師の目利きはプロ
中学受験塾には、兄妹二人通して5年間も通いました。
最初、息子の入塾テストの結果を聞くために、塾の校長の先生と面談をしました。
校長は、その国語と算数の1回のテストで、息子の受験前の合格ラインをさらっと見通していました。
「○○中学はほぼ大丈夫です。最難関校は、そうですね。。どうかな。。」
とテストの問題用紙の端っこの "12+12=24” の筆算の記入跡を指さして、おっしゃっていました。
ソロバンをほんの短い期間だけ、行かせていましたが、小学校では筆算が基本だった習慣が染みついていたのかもしれません。
私は公文式に小学校時代に通いました。
公文式の ”単純計算のプリント超繰り返し” をやっていたおかげで、
12+12といえば、24の数字が頭に浮かんできます。
頭が柔らい子なら、公文式に行かせなくても、きっと暗算なんですね。
あの筆算の跡を見逃さないのは、さすが塾の校長ですよね。
そして、受験前の秋の面談では、「あの中学校の合格は5部5分、あそこはチャレンジで、あそこは絶対通ります。」と最終打ち合わせのような感じで、塾の先生には言われました。
その後、秋から受験直前までに急に力がついてきたようで、5部5分と言われた学校には合格できました。
そして 「チャレンジ」は落ち、「絶対」は合格しました。
娘の場合の入塾時の面談も、5年生に上がった時の面談も、だいたいあの中学校あたりなら、だいたい合格と言われました。
結局、現在はそこに通っております。
講師の方は本当に大勢の生徒を見てきたのでしょう。
プロのカンはすごいですね。
塾講師は保護者の期待と重圧を背負っている
受験塾にも、小学校受験、中学校受験、高校受験、大学受験、それぞれの専門塾があって、きっと講師はそれぞれ大変だと思います。
高校受験や大学受験は子供が主体となるようで、親の関与がそこまでではないと思うのですが、小学校受験、中学受験は親の存在がかなり大きいと思います。
子供の幼稚園では小学校受験をしたお子さんが数人いたのですが、通塾は期間が短かったし、お勉強の内容も、勉強とはまた違う、独特のものだったそうです。
送り迎えはもちろん完全に毎回が親です。学習のフォローの話は聞かなかったのですが、もしフォローするなら、完全に親です。
期間が短かったことと、かなり少数だったせいか、詳しくは聞いていません。
中学受験は子供自身で通塾できるようにもなるので、その辺は少し楽になるのかもしれません。それでも、けっこうな人数の親が子供を応援する如く、お迎えは来ていました。
保護者会では何人もの親が先生への相談に列を作っていました。
私も、何度も塾へ問い合わせの電話をかけました。
模試の時は、子供だけでも帰れるのに、たくさんの保護者が迎えに来ていました。
その時は、塾校舎の受付前から繋がる階段も階下まで、お迎えの人だらけになっていました。
客観的に考えたら、こんなに大勢の保護者が、子供にかなりの力を入れていたら、塾の先生方も、強いプレッシャーを感じるだろうと思います。
息子が入塾したての頃は、息子の事で頭が一杯で気がまわらなかったのですが、だんだん先生方が疲労しているのが、私にも伝わってきました。
塾講師の過酷な仕事
当時、私の子供は通常授業にプラスして、特別授業を受けていました。
そのせいで、6年生になると、ほぼ毎日通塾になりました。
日曜もずっと、朝から夕方まで、志望校別の授業がありました。
平日は朝普通に学校へ行き、4時頃帰ってきて、塾で5時半から10時頃まで授業と特別授業がありました。
覚悟はしていましたが、その1年間は本当に子供は辛そうでした。
なので、塾の先生側もそれに付き合い、フォローしていくので大変です。
授業が終わるのが夜の10時頃だし、終わってもすぐには帰れません。
日曜の志望校別の授業にも、それぞれの担当校舎へ朝から晩まで行かないといけません。
通常授業が夕方から始まりますが、早く行って授業の用意や事務作業に追われてます。
保護者からの電話も何度もかかってきます。
めったにない、塾の休校日も来年度の生徒募集の説明会か、年に何度かある保護者説明会か、保護者との面談か、何らかのイベントがありました。
入試が始まったら、現地の学校での応援に始まって、生徒の合否の確認、不合格者の対応などの緊張感の中での仕事になります。
トータルで考えると、塾講師はブラックな仕事です。
塾の講師が、どれくらいのお給料なのかは分からないですが、プレッシャーと労働量は大変なものになると思います。
ちなみに、授業料やその他の費用を総体的に考えると、それほど膨大な金額の年収ではないと思います。(私個人的な考えですので、間違っていたら、すみません)
しかも、毎年、どれだけの生徒を入塾させれるか分からないのですから、あきらかに不安定な業界であるといえます。
良い講師とは
当時、子供二人ともに教わった、とにかく恐い理科の先生がいたのですが、恐いので、生徒から少々煙たがられていました。
宿題も他教科よりかなり多く、小テストも、各模試のテストも、すべて即やり直しの宿題がありました。
子供たちも、先生怖さもあり、理科だけは夜中まで、必死にやり直しをしていました。
ですが、受験前になると、そのおかげで理科の成績は安定していました。
娘の友人もその先生のおかげで合格できたと言っていたそうです。
6年生くらいになると、子供のスケジュールがハードになりすぎて、心情的に私も子供にやり直しを促せなくなりましたから。
ちょっと可哀想に思いましたが、ありがたかったです。
あと話術の素晴らしい社会の先生がいて、記憶に残る率がグンッとあがっていたと思います。
保護者の側から見ると、結局は、多少恐くても「志望校に導いてくれる」先生が良い先生になると思います。
子供にしたら、宿題が少なかったり、優しかったり、面白かったりの先生なんだろうと思うのですが。。
どの先生が担当になって頂けるかは、それも運次第です。
まとめ
これだけ、ハードな環境で働き続けられるのは、毎年毎年、塾にやってくる子供たちに「教え込んで、それぞれの学校に合格させる」という使命感と満足感に尽きると思うのです。
また、学校の先生は、同じ教える仕事だけれど、また違う大変さがあって、そこでもまた、いろんな思いで頑張ってらっしゃると思います。
今回は、感謝の気持ちを込めて書いてみました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。