2年程前まで、長い間、原因不明の下腹部痛で苦しんでいた時のことです。
3つ目の病院で、子宮内膜症を指摘されました。
痛みの原因ははっきりしなかった
もう12、3年くらい前から、時々おこる下腹部痛に苦しめられていました。
最寄りの婦人科で、何回か内診をしてもらっていたのですが、いつも異常はなくて、大量のロキソニンだけもらって帰ってました。
そこの先生は、女の先生と男の先生の二人が診ていて、女の先生にいつも診て頂いていました。
とても穏やかな先生で、内診のエコー検査でもきっちり診て頂きました。
当時から3センチ程度の子宮筋腫がありましたが、それはまだ小さいので、それほど痛みをもたらすものでは無いとのことでした。
また内膜の厚さも異常はなく、卵巣の腫れもなかったと、毎回きちんと説明してくれました。
「もし、痛みの原因が筋腫や生理の影響だとして、治療には低容量ピルを使いますが、痛み止めで治るなら、閉経まで痛み止めを飲んで緩和するのがいい、とりあえず婦人科的には、異常がないので、「排卵痛」もしくは「腸の痛み」からかもしれない」と言われた思います。
排卵痛とは、卵子がが卵胞から排出される時の痛みのことです。起きていられない程、痛む人もいます。
ネットで調べると、確かに年を取るほど排卵痛はひどくなるらしいのですが、あきらかに排卵日あたりでは無い時期に、痛み始めたりしていました。
でも、ロキソニンを1錠飲めば、けっこうすぐ治まりました。
なので、頭痛みたいなものかなと、のんびり構えることにしていました。
痛みが激痛に変わる
5年位前に、急に痛みが激痛に変わって、ロキソニンもあまり効かなくなりました。
ロキソニンを飲んでも、なかなか痛みが治まらず、あまりに痛くて、顔面が蒼白になって、冷や汗が出るようになりました。
痛みは1日1~2回程有り、発作的にやってくるのです。
不安になり、違う大きな病院に相談しに行ったのですが、そこでの内診でも異常がありませんでした。
そちらは、大きな産婦人科で、妊婦さんも、出産後の方も、検診のご婦人も、とにかく混んでいる病院でした。
こちらも女医さんで、問診で痛みを訴えるとすぐに内診していただけましたが、やはり異常はありませんでした。
とにかくお忙しいようで、「何も異常はなかったですよ~」の一言でした。
「さ、帰った、帰った!」といわんばかりに感じました。。
子宮に異常がないのなら、腸なのかなと思い、胃腸科を受診しました。
その数年前に大腸の内視鏡検査をしていて、異常が無かったことを話した上で、血液検査をしました。
結果は得に異常なしでした。
その先生も「さ、帰った、帰った!」って感じでした。
その後もずっと激痛は続いていました。
原因不明の痛みって、本当に辛いですよね。当時はすごく悩んでいました。
人の体は不思議
実はその激痛が始まったのは、息子の中学受験のクライマックスの6年生の時期と、きっちり重なります。
激痛は息子の6年生の始まりの春期講習頃に始まってから、受験終了するあたりで治まっていました。
人間の体って、ほんと不思議です。
私自体は、息子のようなに過酷な日々ではなかったと思うのですが、辛そうな息子を見ているストレスからだったのでしょうか。。
実は娘の受験期6年生の時は、私の奥歯の神経が痛んできて、物が食べにくくなりまた。
歯医者では、「知覚過敏が原因で神経が死にかけているので、神経を抜きましょう」と言われていたのですが、虫歯ではないのに神経を抜きたくなくて、しばらく様子を見ることにしました。
すると、受験が終わって、入学手続きを済ませた頃から、なぜか痛みが治まってきたのです。
おかげで、今もその歯には神経があります。
本当に不思議です。
その後、下腹部痛は激痛ではないのですが、時々あり、ロキソニンでやり過ごしていました。
2年前に、最寄りの婦人科の女医さんがご病気で長期のお休みをされていると聞き、ネットで調べた婦人科クリニックを、子宮がん検診も兼ねて訪ねてみました。
そちらの先生も女医さんで、私の症状を説明したうえで、内診していただきました。
先生は内診の最中から、私の下腹部痛は子宮内膜症が原因だと断定されていました。
また後で子宮内膜症が起こる仕組みを簡単に説明してくれました。
私の炎症が起こっているのはダグラス窩あたりで、だいたい肛門の上あたりだったそうです。後、チョコレート嚢胞も見つけていただきました。
痛みはいつもお尻から突き上げてくる痛みで、必ず頻尿になっていました。
先生がゆうには、それは子宮内膜症の症状だったそうです。
ですが、「痛み止めで治まるなら、それで閉経まで行きましょう」とロキソニンを大量に出してくれました。
原因がはっきりしても、結局ロキソニンでした。。
月経が止まらなくなる
その約一年後くらいに、月経の出血がいきなり止まらなくなりました。
出血3週目くらいに、そのクリニックを受診し、出血を止める薬を処方してもらいました。
レルミナ錠というのですが、これは新薬なので、3割保険適用でも4週分で8000円ちょいくらいかかります。
しかも、骨密度低下の問題で、半年で一度やめないといけません。
ディナゲストというお薬(3割保険適用、4週で2000円ちょい)の選択肢も提案していただきました。こちらは、出血をピタッとは止められないそうです。
ですが、とにかく出血を止めたくて、レルミナを選びました。
飲むとすぐにピタッと止まり、半年間まったく出血することもなく、下腹部痛も一切なく、快適にすごせました。
半年後、ディナゲストへ変更し、少量出血はありましたが、下腹部痛は一度もありません。
骨量低下のリスクはレルミナの方が高いそうで、半年で一度服用を中止しなければならないそうです。
先生がゆうには、もうしばらくで閉経なので、お薬とはそれまでのお付き合いです。
最後に
子宮内膜症はエコーでも分からないことが多く、診断が難しいそうです。
私のように、長年の下腹部痛の原因が分からなくて、悩んでいる女性もたくさんいると思います。
子宮内膜症は20~40代女性に多いらしいですが、10代後半からも起こりえる病気で、不妊につながる事もあります。
私の場合もずいぶん前から炎症を起こし始めて、徐々にひどくなっていったのかなと思います。
痛み止めでやり過ごす方法や、ホルモン剤などの薬で症状を緩和させたりする方法、ひどい場合は開腹手術をする場合もあるそうです。
卵巣にできるものは(チョコレート嚢胞)は稀に癌化することがあるそうで、長期的に経過観察する必要があります。
もし、下腹部痛があるのに、かかりつけの婦人科で異常なしと言われたら、他の専門医にも診てもらった方がいいかもしれません。