ブログ訪問ありがとうございます。
早いもので、もうお彼岸ですよね。
先週、また一心寺に行ってきました。
一心寺には私の父、私の旧友、そして夫の兄が入っております。
いつものように手を合わせて、故人をしのんでおりました。
ふと夫の兄、”お義兄さん” の事を思い出しました。
お義兄さんは6年前に52歳の若さで急死してしまいました。
亡くなった原因は「大動脈解離」でした。
石原裕次郎さんや加藤 茶さんもこの病気だったそうなんですが、お義兄さんが亡くなる時まで、私はあまり知りませんでした。
まるで事故で亡くなったような、お義兄さんの事をお話ししたいと思います。
突然のお義母さんからの電話
お義兄さんの亡くなったその日、私は小4の息子のサッカー教室の親睦会で、幼い娘を連れてバーベキューに参加していました。
昼過ぎに、突然お義母さんから電話が掛かってきました。
自動車教習場でお義兄さんが救急搬送されたとのことで、私の夫に至急連絡を取ってほしいとのことでした。
主人は電波が繋がりくいところに居たのか、電話が繋がらなかったようで、私からも連絡を取ってほしいとのことでした。
驚いて私も何度も主人に電話を掛け、それから30分位した頃になんとか繋がり、事情を伝えてすぐに病院に向かってもらいました。
突然、お義兄さんを襲った激しい腹痛
お義兄さんは結婚していて、当時20歳のお子さんが一人いましたが、複雑な夫婦関係だったせいで、平日は自宅で、週末は実家に寝泊まりする生活が何年も続いていました。
その日は日曜で、お義兄さんは実家から免許更新のため、自転車で最寄りの教習場まで出掛けて行きました。
その教習場で受付をすませ、講習が始まるまで待っていた時、強烈な腹痛に襲われたようでした。
あまりの腹痛に一旦受付に体調不良を伝え、トイレに駆け込んだそうです。
その腹痛が全く治まらず、さらにひどくなったので、トイレから実家のお母さん(お義母さん)に電話をかけ、状況を伝えました。
お義母さんは驚いて、お義兄さんにすぐに救急車を呼ぶようにと言い、お義兄さんはお義母さんの言う通り、その場から携帯で救急車を自分で呼び、教習場から病院に搬送されました。
「激しい腹痛」を訴えていたので、お義兄さんは消化器内科に担ぎ込まれました。
誰も予想していなかったお義兄さんの死
夫とお義母さんが病院についた時、お義兄さんは腹部の検査待ちで、一旦入院する部屋のベッドで横になっていました。
その時もとても辛そうだったそうです。
検査入院の趣旨を病院の人に伝えられ、入院の用意をする為にお義母さんと夫は一旦実家に戻ることになりました。
「兄貴、いけるか、入院の用意持ってくるから、待ってろよ」と夫は声をかけると、お義兄さんは苦しいながらも、頷いていたそうです。
まさかそれが、最期の会話となるなんて、夫もお義兄さんも全く思っていなかったと思います。
二人が病院に戻り、お義兄さんの元へ行って、「兄貴、兄貴」と声をかけても反応がなく、のぞき込むと顔色は茶色に変わっていて、そして息をしていませんでした。
すぐに電気ショック、心臓マッサージが行われましたが、結局そのまま亡くなってしまいました。
夫たちがお義兄さんから離れていたのは、わずか20分くらいだったそうです。
変死とされたお義兄さん
お義兄さんは病院のベッドで亡くなったのですが、突然運び込まれてきて、検査の前に急死となったことで、警察の方で検視となりました。
警察の検視でも死因が特定できなかったので、解剖ということになりました。
なので、お義兄さんの遺体は、次の日まで実家に帰ってこれませんでした。
そして、次の日お昼頃にやっとお義兄さんの遺体が実家に戻れることになりました。
突然の不幸でパニック状態だったお義母さんと夫も、なんとか親戚に連絡をし、皆集まって、帰ってきたお義兄さんを迎えました。
そして、医療関係者だった主人のいとこの方が、警察から聞いてきた詳細を皆に説明をしていました。
お義兄さんは本人は気づいていなかったとは思うのですが、以前から血管に不調があったようで、亡くなる当日は朝から少しずつ大動脈が裂け始めていて、その影響が激しい腹痛となって現れていたようです。
あまりの激痛で何度もかがんだりしていたせいで、さらに裂け目が広がってしまったとのことでした。
搬送されるとき、腹痛では無く、胸の痛みを訴えていたら、もしかしたら助かっていた可能性もあったかもしれません。
症状無しで突然の発症、そして致死率80%
朝、普通にご飯を食べ自転車で出掛けて行った人が突然亡くなってしまった事は、あまりにもショックでした。
実は夫のお父さんも突然死で、トイレの最中だったのですが、もう30年位前のことだったので、原因がよくわからなかったそうです。
状況から見て、お義兄さんと同じような原因だっだのかもしれません。
この大動脈乖離という病気は、発症までほぼ症状が無くて、発症すると医療機関到着前に20%の人が亡くなるそうです。
そしてすぐに治療を始めないと、10人中9人は助からないそうです。
発症したら、致死率は80%とも言われています。
主な原因は高血圧による動脈硬化です。
女性より男性に多く、発症のピークは60~80代なんだそうですが、お義兄さんのように若く(40~50代)ても発症しているケースが増えているそうです。
血圧が高めの人は、いつもハツラツとした方が多いように思います。
でも、検診等で高血圧や高脂血症を指摘されたら、一度CTやMRIの検査をしてもらっておいた方がいいと思います。
今、血圧が高い人はコロナに感染したら重症化しやすい対象になっていたかと思いますが、この動脈瘤乖離は、発症したらコロナどころでは無いと思います。
しかもいつ発症するか分かりません。車の運転中だったら、もっと大変な事になります。
怖いですよね。
最後に
子供が先に逝ってしまうことは、親にとって最も辛い事だと思いますが、お義母さんは葬儀も、四十九日の法要も、立派にと務められました。
(※お義兄さんの奥さんは社会性に欠ける性格の為、本人も納得の上で葬儀等は実家側で行われました)
私たちが夫の実家に行くのは週末が多かったのですが、後々思い出すと、お義兄さんは本当にずっとテレビの前に座っていたように思います。
よく、あんなにじっとしていられるなあ、と思ったくらいです。
お義兄さんの平日の生活習慣がどうだったかは、私にはよく分からないのですが、ずっと座って居ることも、大きな原因だったのではないかと思います。
そのせいもあって、私は主人が週末ずっとソファに座っていると気になり、私の買い出しに徒歩で付き合ってもらっています(ほぼ強制ですが)。。
今年、血圧が高い日が続いて、とても心配になった時期がありました。
(※この記事にもお義兄さんの事を書いています)
この記事を書いた後、主人は循環器内科にかかり、数ヶ月降圧剤を服用していましたが、血圧が落ち着いてきたことから、一旦服用をやめて様子をみています。
そして、定期的にその病院を受診するようになりました。
血圧が高めが気になるけれど、ほったらかしている方がいましたら、どうか気をつけて下さいね。